松下幸之助の言葉に、「企業は社会の公器である」というものがあります。

会社は、社員や取引先、地域、社会全体のために存在する――

経営の教科書でよく引用される言葉ですが、最近あらためてこの言葉が

気になっています。

物も情報も選択肢も、かつてとは比べものにならないほど増えました。

それなのに、なぜか満たされない、という感覚は、私自身も含めて、

じわじわと広がっているように感じます。

拡大を続けること、競争に勝つこと。それ自体が目的になっていくと、

どこかで「そもそも何のためにやっているのか」という問いを見失う。

その疲弊感が、今の時代の底流にあるのかもしれない、と思うことが

あります。

「利他」という言葉は、少し大げさに聞こえるかもしれません。

ただ、会社を始めたときの気持ちを振り返ると、「誰かの役に立ちたい」

というところから出発していた、という原点を大切にしたいと思って

います。

松下さんの「公器」という言葉は、その原点をそのまま言い表したもの

だと思います。

利他を軸にしている会社が、結果として⾧く続くことが多い――

というのは、私が顧問先の皆さまと接する中で、なんとなく感じている

ことでもあります。

数字では説明しにくいのですが、「この会社と一緒にいたい」と思わせる

何かが、そこにあるように見えます。

見返りを求めない。でも、不思議と回ってくる。

梅雨の季節、少しだけ原点を思い出す時間があってもいいかもしれない、

と、私自身も感じているところです。

  ~ 労務のことに限らず、「最近、こんなことが気になっている」

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